ダーニングハウス / 現場サンプル確認

Hさんに現場でサンプルの確認をしていただきました。

様々な材の「白」がありますが、微妙な色味、ツヤ、凹凸の違いで空間の感じ方が大きく変わります。

木についても材種はもちろん、同じ自然塗料のクリア仕上げでもツヤの有無、塗膜の厚み、濡れ色の濃淡によって全く違った雰囲気になります。特に大面積で見えてくる無垢フローリングについては塗料メーカーによって表情が大きく変わります。ドイツのA社は木目が浮き立たずにサラ〜とした爽やかな雰囲気になりますが、ドイツのB社は木目がググッと浮き立ち、力強い雰囲気になります。

様々な素材・仕上げの組み合わせを見たときに違和感を感じるか感じないかは人それぞれですが、出来上がった空間を住まい手見たとき、違和感を何も感じなければ大成功だと思っています。

色や素材に携わる職業の方、アートやデザインがお好きな方には感覚の鋭い人が多く、違和感を感じさせない組み合わせをコントロールするには相当な経験と感覚が必要で、とても難しい作業だと感じています。塗装ひとつ、目地材の色ひとつで空間が台無しになり、やり直した経験も何度かあります。

こぢこぢが良く採用する定番の仕上げについては自信を持って提案することができますが、初めての素材や色を採用する際は念入りにサンプルを吟味します。

今回はこぢこぢ定番仕様で覆われたLDK空間にグレーの箱(キッチン)が差し込まれたような構成となります。アクセントとなるグレー塗装はお施主さん自身によるポーターズペイント仕上げ。刷毛目の浮き出たグレー塗装はLDの漆喰仕上げにも負けない存在感を放ちます。仕上がりが今からとても楽しみです。