FUN HOUSE SOFA について考えたこと

2014年、ソファブランドMANUALgraphのオーナー鈴木さんからご自宅の設計のご依頼がありました。
MANUALgraphのブランドコンセプト『FUN! SOFA!』を丸ごと体現する家「FUN! HOUSE!」の設計です。

そして「FUN! HOUSE!」のためのオリジナルソファ「FUN HOUSE SOFA」の開発も同時にご依頼頂きました。
さらに「FUN HOUSE SOFA」は商品としてMANUALgraphの新たなラインナップに加え、販売していくいうお話でした。

【FUN HOUSE SOFAの コンセプト】

・一度座ったら立ち上がることができなくなるくらいの究極の座り心地
・汚れやシワを気にせず、リラックスして過ごせるような、ザックリした風合いを持つ生地
・壁際ではなく空間の中心に置かれることも想定した360度どこから見ても美しいデザイン

開発を進める中で、特に苦労をしたのは座り心地でした。

空間の中心に置かれても圧迫感を感じさせないようにソファの高さを低く抑えたい。しかし、座り心地を追求すると背もたれの高さはある程度必要。このジレンマを解消するため、「ソファに座った時に通常よりも座面が深く沈み込むことで背もたれの高さを確保しよう」というアイディアが生まれました。 それができれば、ソファ全体の高さは低く抑えつつ、座り心地の良いソファがつくれます。

しかし、深く沈み込みながらも座り心地の良い柔らかい座面を作ることは想像以上の難しさでした。途中、そもそものコンセプトに無理があったのではないか?本当に完成するのか?と疑ってしまう程の困難な道のりでしたが、トライ&エラーを繰り返し、少しづつ「究極の座り心地」に近づけていきました。

お話を頂いてから完成するまで、3年の歳月を要しましたが、ついに「最高のソファです!」と言える自信作が出来上がりました。からだ全体がソファに優しく包み込まれるような、今まで味わったことのない 座り心地となっています。

こぢこぢ事務所にも設置されていますので、ご興味のある方は座り心地を試しに是非、当事務所まで足をお運び頂ければと思います。

MANUAL graphのこちらのページで購入することができます。
https://manualgraph.com/fun-house-sofa-3-seater/

こちらの特設ページでは完成までのストーリーが鈴木さんの口から語られています。
https://manualgraph.com/magazine/story/2017/09/30/story-fun-funhousesofa/

こぢこぢBLOGでもFUN HOUSE SOFAについて色々書いてきましたので、よろしければご覧ください。
https://kodikodi.com/blog/archives/category/project/funhouse-sofa