こもれびハウス / 床板の景色
こぢこぢの標準仕様となっている、幅広オーク無垢フローリング。
いろいろなメーカーで似たような商品を取り扱っていますが、こぢこぢが使用するのは決まった一社の商品です。
なぜかって?
長い板がボンボン入っているからです。笑
フローリングの長さが一定ではなく、ランダムになっているものを乱尺(らんじゃく)と言いますが、オーク等の広葉樹は、針葉樹のように幹がまっすぐ伸びている訳ではないので、無駄が出ないように乱尺に切り出すのが一般的です。
ただ、この「乱尺」がくせ者で、どのくらいの長さがどれくらいの割合で混合されているのかについては特に明記がされていないんです。
例えば、一梱包に10m分入っていると仮定して、架空の2社を比較してみます。
A社:300/500/700/1000 ×各4本づづ
B社:500×2本/1000×5本/2000×2本
いづれも同じ10m分の梱包ですが、混合割合が違います。
もちろん、B社の方が価格は高いわけですが、床一面に貼られた時の景色を想像してみてください。全然違うと思いませんか?
そうです、こぢこぢがいつも使っているのは勿論B社です。
そんな素晴らしい材料を使えば、それだけで素敵な空間になってしまうのですが、こぢごぢではさらにひと工夫するようにしています。
オークはフローリング材の中でも特に表情豊かな木目をもっています。大きな節もあれば、虎斑と呼ばれる独特の柄もあります。白や黒や赤っぽい材も混じります。それがまさにオークらしさなのですが、中には「え!」と思ってしまうくらいヤンチャな木目があったりします。そんな木目が部屋のど真ん中にきてしまったらどうでしょう?逆に、超エレガントな木目がソファの下に隠れてしまったらどうでしょう?もしくは、2m超の迫力のある長い板が壁際の目立たないところに張られていたら?
せっかくの素晴らしい素材を活かしきらないのは勿体ないと思う私達は、フローリング工事に必ず立ち会うことにしています。
作業前に、木目の好みや部屋の中のどの辺の床が目立つのかを伝えたり、実際の材料を広げながら打ち合わせを行います。さらに、張り始めの1時間くらいは大工さんの作業に付き添い意識合わせを行います。
その後は大工さんにお任せとなるのが通常ですが、今回は何と、自分たちで板を選んで並べていく作業を丸一日かけて行いました。
まずは、長い板だけを並べます。野球で言えば4番バッター、マグロで言ったらトロといったところでしょうか。笑
次に、ざっくり並べてみます。
4番バッターをある程度散らしたところで全体感がつかめてきました。あとは張りながら整えていきます。
この日の最高気温は36度。むっちゃ汗だく。あっち〜。笑
大工さんがどんどん追いかけてきます。手を止めないように、こちらもどんどん決めていきます。
やっぱり良いですね〜。写真の右半分くらいの部分が一番見えてくる動線上の部分。4番バッターで固めています。笑
逆光のせいで少しツヤが強く見えますが、住み始めたらすぐに落ち着きます。
ということで、大工さんと二人三脚で行ったフローリング工事ですが、この日一日で無事、LDKを全面張り終えることができました。
この素晴らしい景色をお施主さんにも一目見て頂きたかったのですが、しっかりと養生を被せてしまいました。
お引き渡しの時のお楽しみということでお願いします!